「生コン(なまこん)」って言葉をきくけどそもそも何?コンクリートと何が違うの?
土木に詳しくない一般の方だと、ここが分かりにくいポイントです。
この記事では 生コン(生コンクリート)の意味から、コンクリートとの違い、なぜ生コン車で運ぶのか、固まる仕組みまで、できるだけ専門用語をかみくだいて解説します。
もくじ
生コン(生コンクリート)とは?
生コン(生コンクリート)とは、ひとことで言うと、
まだ固まっていない、できたてのコンクリート
のことです。
コンクリートは「時間が経つと固まる」材料なので、工場で作ったあとすぐに現場へ運び、型枠(かたわく)に流し込む必要があります。
その 運んでいる途中のドロドロ状態のコンクリートが「生コン」です。
✅ 参考動画 生コンクリートとは?(全国生コンクリート工業組合連合会)
https://www.youtube.com/watch?v=v5eGDkJ34Mw
「生コンって結局なに?」を短時間で理解できます。まず動画で全体像をつかむと、本文がスイスイ読めます。
そもそもコンクリートって何でできてるの?
コンクリートは、主に次の材料を混ぜて作ります。
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セメント
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水
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砂(細骨材)
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砂利(粗骨材)
これらを混ぜたものが「コンクリート」です。
イメージとしては…
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セメント:のり(接着材)
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水:セメントを反応させる材料
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砂・砂利:骨組み(強さを出す)
というイメージです。
生コンとコンクリートの違いは?
✅ 生コン(生コンクリート)
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固まる前のコンクリート
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現場に運んで打設(流し込み)する材料
✅ コンクリート
-
「材料の総称」
-
固まる前も固まった後も含む広い言葉
つまり、
生コンは“コンクリートの一種”で、固まる前の状態を指す
| 用語 | 状態/意味 | 材料 | 主な場面 | ポイント |
|---|---|---|---|---|
| 生コン(生コンクリート) | 固まる前のコンクリート | セメント+水+砂+砂利 | 現場に運んで打設する | 「生」=まだ固まっていない |
| コンクリート | 材料の総称 | セメント+水+砂+砂利 | 建物・橋・擁壁など構造物全般 | 生コンもコンクリートの一種 |
生コンはどこで作られる?(現場で練らないの?)
昔は小規模な工事では現場で練ることもありましたが、現在はほとんどの場合…
生コン工場(レディーミクストコンクリート工場)で作る
のが基本です。
工場で作るメリットは、次のとおり。
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材料の計量が正確(品質が安定)
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水の量や配合が管理されている
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試験・品質証明がしやすい
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大量に作れる
一般の人が口にする「生コン」は、だいたいこの 工場製の生コンクリートを指します。
✅ 参考動画 生コンができるまで(芝浦工業大学 土木工学科)
https://www.youtube.com/watch?v=AAqKs1XtZdw
生コンはどこで、どう作られるのか。工場の中を見れば「だから現場で作らないんだ」と納得できます。
生コン車(ミキサー車)はなぜ回っているの?
ミキサー車のドラムがぐるぐる回っているのは、ちゃんと理由があります。
理由はシンプルで、
生コンが分離したり固まり始めたりするのを防ぐため
です。
コンクリートは放っておくと…
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砂利が沈む(材料が分離する)
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水だけ浮く
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時間が経って固まり始める
といった問題が起きます。
そのため、ドラムを回転させて 中身を均一に保つ必要があるんです。
生コンはなぜ「すぐ使わないといけない」の?
生コンは運び始めた瞬間から、少しずつ固まり始めます。
なぜなら…
セメントと水が反応し始める(=水和反応)から
です。
この反応が進むと、流動性がなくなって
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流し込めない
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ポンプで送れない
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表面が荒れて仕上がらない
など施工不良につながります。
✅ 参考動画 コンクリート基礎知識〜水和反応〜固まる仕組み
https://www.youtube.com/watch?v=tsscfkXbNAY
「乾くと固まる」ではなく「化学反応で固まる」ことが分かる動画です。養生が重要な理由まで理解しやすくなります。
生コンはどうやって現場に入れる?(施工の流れ)
現場では、生コンは次のような流れで使われます。
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生コン車が現場に到着
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生コンをシュートで出す or ポンプ車へ流す
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型枠の中へ流し込む(打設)
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バイブレーターで締固め(空気を抜く)
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表面をならす
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養生して強度を出す
この「打設(だせつ)」という作業が、コンクリート工事の中心になります。
生コンとモルタルの違いは?
ここもよく混乱します。
✅ モルタル
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セメント+水+砂
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砂利が入っていない
✅ コンクリート(生コン)
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セメント+水+砂+砂利
つまり、
砂利が入っているとコンクリート、入っていないとモルタル
と覚えると分かりやすいです。
生コンの品質はどうやって決める?
生コンは「ただドロドロしてればOK」ではありません。
構造物の安全性を左右するので、品質がきっちり管理されています。
代表的な管理項目は次の3つです。
① スランプ(やわらかさ)
柔らかいほど流し込みやすいですが、柔らかすぎると弱くなる原因になります。
② 空気量
コンクリートの中の空気(AE剤など)を管理します。凍害対策にも関係します。
③ 強度(圧縮強度)
供試体を作り、28日強度などで確認します。
こういう管理があるからこそ、工場生産の生コンが主流なんです。
生コンは固まるとどうなる?(乾くのとは違う)
「コンクリートって乾けば固まるんでしょ?」と思われがちですが、正確には違います。
コンクリートが固まるのは、
乾燥ではなく、化学反応(水和反応)
です。
なので、固まり始めの段階で乾燥させてしまうと、
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ひび割れ
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強度低下
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表面の粉化
などトラブルが起きます。
そのため、打設後は **養生(ようじょう)**をして水分を守るのが重要です。
まとめ
最後に要点を整理します。
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生コン=固まる前のコンクリート
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コンクリートは「固まる前も後も含む」広い言葉
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生コンは工場で作って現場へ運ぶ(品質が安定)
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ミキサー車が回っているのは分離と固化を防ぐため
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コンクリートは「乾く」のではなく「化学反応」で固まる