建設工事で発生する「土」
単なる不要物だと考えがちですが、適切に分類・管理すれば再利用できる重要な資源として扱われます。
この時の考え方が、国土交通省の建設副産物に関する通知・要領等で示されてい建設発生土の区分(第1種〜第4種)です。
しかし、
-
第1種と第2種は何が違うの?
-
そもそも建設発生土って廃棄物なの?
-
現場ではどう扱いが変わるの?
と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、
建設発生土の基本から第1種〜第4種の違い、国土交通省資料に基づく区分の考え方、実務での扱い方まで
わかりやすく丁寧に解説します。
建設発生土とは?
もくじ
工事で発生する「再利用できる土」
建設発生土とは、建設工事に伴う掘削などで発生した土のうち、廃棄物ではなく有効利用が可能なものを指します。
代表的な発生源は次のとおりです。
-
道路工事の掘削土
-
下水道や水道工事の掘削土
-
河川工事や造成工事の切土
-
建築基礎工事の掘削土
適切に管理されれば、
-
盛土材
-
埋戻し材
-
造成材
などとして再利用できます。
これは、資源の有効活用や環境負荷低減の観点から非常に重要な考え方です。
なぜ区分(第1種〜第4種)があるのか?
建設発生土は、土の質によって使いやすさが大きく変わります。
例えば、
-
砂や礫 → 水はけがよく締まりやすい
-
粘土 → 水を含みやすく施工しにくい
こうした性質の違いを整理するため。国土交通省が策定した「発生土利用基準」では、土の状態やコーン指数などを指標とした、4つの区分基準が定められています。
コーン指数とは?
コーン指数とは、
土の強さ(貫入に対する抵抗力)を数値で表した指標です。
円すい形の金属(コーン)を土に押し込み、
そのときに必要な力()抵抗力を測定することで算出されます。
-
数値が大きい → 固く締まった土
-
数値が小さい → 軟らかい土
このコーン指数によって、
-
建設発生土の区分判定
-
盛土材料の適否判断
-
建設機械の走行性評価
など、現場のさまざまな判断に用いられます。
第1種建設発生土とは?
最も品質が良く再利用しやすい土
第1種は、
砂や礫などを主体とした最も良質な発生土です。
主な特徴
-
粘土分が少ない
-
水はけがよい
-
締固めやすい
-
強度が出やすい
土質の例
-
礫(G)
-
砂礫(GS)
-
砂(S)
-
礫質砂(SG)
利用しやすい用途
-
盛土材
-
路体材
-
埋戻し材
ほぼ制限なく再利用できるため、
現場でも非常に扱いやすい区分です。
第2種建設発生土とは?
一般的に良質とされる土
第2種は、
第1種ほどではないが十分に再利用可能な土です。
基準の目安
-
コーン指数:800kN/m²以上
特徴
-
多少の細粒分を含む
-
施工性は概ね良好
-
多くの盛土に利用可能
実務上は、
第1種と同様に扱われることも多い区分です。
第3種建設発生土とは?
施工性に注意が必要な土
第3種は、
粘性土を主体とする区分です。
基準の目安
-
コーン指数:400kN/m²以上
特徴
-
水分の影響を受けやすい
-
締固め管理が重要
-
施工条件により利用可否が変わる
つまり第3種は、
条件付きで使える土
と考えるとわかりやすいでしょう。
第4種建設発生土とは?
利用に制約が多い土
第4種は、
最も品質が低く利用が難しい区分です。
基準の目安
-
コーン指数:200kN/m²以上
特徴
-
強度が出にくい
-
沈下のリスクがある
-
改良が必要な場合が多い
そのため実務では、
-
土質改良を行う
-
利用場所を限定する
-
処分対象になることもある
など、慎重な対応が求められます。
(ここで動画③を配置)
発生土の再利用・改良事例を紹介する動画
→ 実際の現場イメージを理解できます。
第1種〜第4種の違いをまとめると?
📊 建設発生土の区分(国交省基準)
国土交通省の「発生土利用基準」では、土質特性に応じた区分基準が示されています。
| 区分 | コーン指数の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 第1種 | — | 砂・礫主体で良質・再利用しやすい |
| 第2種 | 800kN/m²以上 | 細粒分含むが施工性良好 |
| 第3種 | 400kN/m²以上 | 粘性土主体で条件付き利用 |
| 第4種 | 200kN/m²以上 | 施工性低・改良必要な場合あり |
最も重要なポイントは次の3つです。
① 土の締まりやすさ
第1種 → 良い
第4種 → 悪い
② 再利用のしやすさ
第1種 → 制限ほぼなし
第4種 → 条件付きまたは困難
③ 現場管理の手間
第1種 → 少ない
第4種 →
🧩 第1種〜第4種の違いをまとめると
-
締まりやすさ: 第1種 > 第2種 > 第3種 > 第4種
-
再利用のしやすさ: 第1種 > 第2種 > 第3種 > 第4種
-
現場管理の手間: 第1種 < 第2種 < 第3種 < 第4種
この区分は、施工性と利用上の安全性を判断するための基準です。
参考動画 リニア駅ができるまち飯田~どうする?リニア発生土~
https://www.youtube.com/watch?v=D6HK9XDBYdQ
紹介文:リニア駅建設現場で出る土がどのように扱われ、どんな条件で再利用されるのかを、映像と図解でやさしく説明しています。
まとめ
建設発生土とは、
工事で生じる再利用可能な土のことです。
そして国土交通省の建設副産物関連資料では、
土の性質に応じて次の4区分が示されています。
-
第1種:最も良質で再利用しやすい
-
第2種:一般的に良質
-
第3種:条件付きで利用可能
-
第4種:利用に注意が必要