国道・県道・市道の違いとは?道路法の定義や見分け方も解説!

「この道って国道なの?県道?それとも市道?」
運転中や地図を見ているとふと気になることがあります。

道路に詳しくない人ほど、道路の種類を“なんとなく”で判断しがちです。たとえば、

  • 大きい道=国道

  • そこそこ大きい道=都道府県道

  • 小さい道=市町村道

というイメージは分かりやすいですよね。

でも実際には、道路の種類は大きさで決まりません。
国道でも狭い道はありますし、市道でも立派な道路はあります。

この記事では「国道・県道・市道は何が違うのか」を、根拠となる道路法の条文も示しながら、できるだけやさしく整理します。現地での見分け方(標識・番号)に加えて、標識がない場所での確認方法(地図・道路台帳)も解説します。


道路は法律で区分されている(道路法)

国道・県道・市道という言葉は、単なる呼び方ではありません。
実は道路は「道路法」という法律によって区分が決められています。

道路法では、道路を次の4種類に分類しています。

  • 高速自動車国道

  • 一般国道

  • 都道府県道

  • 市町村道

これは、**道路法 第3条(道路の種類)**に明記されています。

つまり、普段よく聞く呼び方はこう整理できます。

  • 国道=一般国道(道路法第3条)

  • 県道=都道府県道(道路法第3条)

  • 市道=市町村道(道路法第3条)

ここで大事なのは、道路法は「道路の立派さ」で分類していないということです。道路が広いか狭いかではなく、法律上どの種類の道路として扱うかがまず決まっています。


国道・県道・市道の違い

国道・県道・市道の違いは、結局のところ「誰が管理しているか」を知ると一番スッキリします。なぜなら道路は、作って終わりではありません。

  • 舗装が痛んだら直す

  • 白線が消えたら引き直す

  • ガードレールが壊れたら復旧する

  • 街路樹が伸びたら剪定する

  • 大雪のとき除雪する

  • 道路に穴が空いたら補修する

こうした維持管理を担うのが道路管理者です。

道路管理者とは?(生活目線での超重要ポイント)

道路管理者は、簡単に言えば「その道路の持ち主に近い立場の役所」です。
もう少し実務的に言うと、道路管理者は次のような権限と責任を持っています。

  • 道路の維持・修繕をする責任

  • 工事の発注・管理

  • 道路占用(電柱・水道管・ガス管など)の許可

  • 道路の掘削申請の受付や許可

  • 通行止めや規制の調整

「道路って誰に言えば直してくれるの?」という疑問は、最終的にこの道路管理者につながります。たとえば道路に穴が空いたとき、国道なら国交省、県道なら県、市道なら市に連絡するイメージです(ただし国道は後述のとおり区間で変わります)。


国道(一般国道):全国の交通の骨格になる道路

国道は、国の道路網の中でも重要な道路です。都市と都市を結び、物流や救急搬送など社会全体の基盤となるルートが多いのが国道です。

具体例で言えば、

  • 国道1号(東京〜大阪方面)

  • 国道20号(東京〜山梨〜長野)

  • 国道246号(東京〜神奈川)

などは名前を聞いたことがある人も多いと思います。

ここで誤解されやすいのが「国道=国が管理」だという思い込みです。
国道は区間によって、

  • 国(国土交通省)が管理する区間

  • 都道府県(または政令指定都市)が管理する区間

に分かれます。これを実務上「指定区間」「指定区間外」と呼びます。

この「指定区間」という考え方は、道路法の中で国道の管理を定めた規定、道路法第13条第1項が根拠です。ここでは、国道の維持・修繕・災害復旧などの管理について、“政令で指定する区間(=指定区間)”は国が行い、それ以外は都道府県が行うという整理が示されています。

そして「どこからどこまでが指定区間なのか」という具体的な区間は、道路法にもとづいて定められる政令、**「一般国道の指定区間を指定する政令」**によって、路線ごとに別表で指定されています。

そのため、同じ国道でも

  • 市街地の幹線区間は国(国交省・地方整備局)が管理している

  • 山間部や支線の区間は都道府県が管理している

といったことが普通に起きます。

「国道だから国が全部管理」とは限らず、同じ国道でも指定区間かどうかで道路管理者が変わります。


県道(都道府県道):県内の移動を支える道路

県道は、県内の交通を支える主要道路です。

  • 県庁所在地と主要都市を結ぶ

  • 国道や高速道路へつなぐ

  • 地域の幹線道路として機能する

という役割を持つ道路が多いです。

県道の道路管理者は基本的に都道府県です。


市道(市町村道):生活に一番近い道路

市道は、市町村が管理する道路です。

  • 住宅街の道路

  • 学校や病院、駅へつながる道路

  • 地域の生活道路

が中心です。

ただし「市道=細い道」とは限りません。市街地の交通量が多い場所では、市がバイパス道路や幹線道路を整備することがあります。こうした道路は見た目が立派でも、市道として管理され続ける場合があります。


参考動画 道路をまもる ~維持管理の必要性と防災・減災対策としての維持管理~(国土交通省 関東地方整備局 大宮国道事務所)


https://www.youtube.com/watch?v=bFrw7Asx8Zk

道路の維持管理は普段あまり意識しませんが、実際には補修や巡視、災害対応など多くの作業があります。道路管理者の役割がイメージしやすい公的動画です。


国道・県道・市道の比較表

項目 国道(一般国道) 県道(都道府県道) 市道(市町村道)
道路法(第3条)の区分 一般国道 都道府県道 市町村道
主な役割 全国的に重要な幹線道路 県内の主要道路 生活に密着した道路
管理者 国または都道府県・指定市(区間により異なる) 都道府県 市町村
路線番号標識 逆三角形(通称:おにぎり) 六角形 基本なし(自治体差)
見た目の傾向 広い区間も狭い区間もある 同上 立派な市道もある

国道・県道・市道の見分け方

標識がある場合:標識の形で見分ける

現地で見分けるときに最も確実なのが**ルート標識(路線番号標識)**です。

  • 国道:逆三角形(通称おにぎり型)

  • 県道:六角形

  • 市道:番号標識がないことが多い

この見分け方は、初めての道でも使えます。
ドライブ中でも「形だけ」で判断できるので、一番おすすめです。


標識写真がない/標識が見当たらない場合の見分け方

方法①:地図アプリで確認する

まずは一番簡単で現実的な方法です。

  • Googleマップ

  • Yahoo!地図

  • カーナビアプリ

地図上に「国道○号」「県道○号」の表示が出ることがあり、これで判別できます。
ただし市道は表示されないことも多く、「何も書いていない=市道っぽい」と推測できる程度です。


方法②:国土地理院地図を使う

より正確に確認したい場合は、国土地理院地図が向いています。

国土地理院地図は、行政が使うベースに近い地図情報で、情報の信頼性が高いです。
一般の人には少し見にくいですが、ブログ記事で「根拠」として提示するにはとても強いツールです。


参考動画(公的:地理院地図の公式解説)

地理院地図とは(国土地理院)


https://www.youtube.com/watch?v=-821I__bIRI

標識がない場所では地図で確認するのが確実です。地理院地図がどんなものかを短く説明してくれる公式動画なので、初めての方にも向いています。


よくある疑問

市道なのに立派な道路がある理由

市が整備する「都市計画道路」や、渋滞対策のバイパス道路などは、完成後も市道のまま管理されることがよくあります。

また新しいバイパスができると、

  • 新道:国道として残る

  • 旧道:市へ移管され、市道になる

ということもあります。

このため「立派なのに市道」という道路は珍しくありません。


国道なのに狭い道路がある理由

国道でも、山間部や古くからの街道沿いでは道幅が狭い区間が残ります。

  • 地形的に拡幅が難しい

  • 旧道ルートがそのまま国道に指定されている

といった理由があるためです。

国道番号の付け方(1〜58号と59号以降の違い)

国道標識には「国道1号」「国道246号」などの番号が書かれていますが、この番号は道路の“格付け”ではありません。番号が小さいほど偉い、番号が大きいほど格下、という意味ではなく、国が国道の路線を整理するために付けている番号です。

そのため、3桁国道でも交通量が多い道はありますし、1桁国道でも山間部に狭い区間が残っていることがあります。国道番号は、道路の立派さや走りやすさよりも「その道路が国道としてどの路線に位置づけられているか」を示すためのものだと考えると、理解しやすくなります。


1〜58号は“最初に整理された主要ルート”、59号以降は“追加された国道”

国道の番号は、大きく見ると 1〜58号59号以降で性格が違います。

1〜58号は、国道という制度が整えられていく中で、全国の道路網の骨格となるルートを先にまとめて整理し、番号を付けたものです。東京や大阪などの大都市を結ぶルート、地域の中心都市を結ぶルートなど、歴史的にも「幹線道路として重要」とされてきた路線が多く含まれます。いわば、国道番号の“基本セット”のような位置づけです。

一方で、道路は全国各地で整備が進みますし、交通の流れも時代とともに変わります。そこで、最初に整理した国道だけでは足りなくなり、各地域で必要とされる道路が国道として追加指定されていきました。その増えていった分が 59号以降です。こちらは3桁番号が多く、全国の幹線を補うルートだったり、地域の拠点同士をつなぐ重要な道路だったりと、役割はさまざまです。

要するに、58号までが特別に偉いから区切られているというより、歴史的に「先に番号を付けた枠が1〜58号で、あとから増えた分が59号以降」という流れで理解するのが一番自然です。


まとめ

最後にまとめです。

  • 道路の区分は道路法第3条に明記されている
    (高速自動車国道/一般国道/都道府県道/市町村道)

  • 普段の呼び方は
    国道=一般国道/県道=都道府県道/市道=市町村道

  • 見分け方は
    標識(逆三角形/六角形)→地図→

道路の種類が分かるようになると、単に運転するだけでも「この道はどこが維持しているんだろう?」と見方が変わります。日常の道路が少し面白く感じられると思います。

条文メモ(根拠:道路法)

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