ネタバレ・あらすじまとめ
1、誘拐事件発生
年末の朝、110番通報が発信されたマンションに駆けつけた右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、室内で血を流して倒れている少女・槙(優希美青)を発見。
彼女の幼い息子・樹が誘拐されたと分かり、槙の母親・貴巳(河井青葉)は亡き夫の父親である衆議院議員の敦盛劉造(西岡德馬)の元に向かう。
身代金目的であれば、劉造に連絡してくるはずだと考えたらしい。
その後、槙は意識を取り戻したものの、犯人の顔を見ておらず、息子の父親については黙秘。
偽装誘拐の可能性も浮上し、捜査は難航する。
そんな中、犯人から連絡があり、意外な要求がなされる。
それは、来日中の大物シャンソン歌手・神崎瞳子(大地真央)に、マスコミの前で告発文を読ませろという奇妙なものだった。
「私は告発します。8月に亡くなった三雲生命の社員・天野弘は自殺ではなく、殺されたのです。」
2、冠城が監禁!2代目相棒の神戸が救出に!
記者会見で告発文を読んだ神崎瞳子。
世間は大騒ぎとなり、これ以上の混乱を避けるため警察で匿うことに。
誘拐事件に巻き込まれ苛立ちを隠せない神崎瞳子は「17年ぶりのリサイタルを中止しろというの?見ず知らずの子供のために私が犠牲を払ういわれない」と言うも、
「樹君が戻らなかった方が、あなたに致命的な打撃があるのでは?」と説得する右京。
渋々従う神崎は、敦盛の自宅に滞在し協力する事に。右京は神崎からの指名もあり付き添いを行う。
部屋に案内された神崎は、部屋に隠されていたスマホで誰かと連絡をとっていた...
伊丹と芹沢は槙の夫、樹の父親について捜査。槙と樹が住んでいた千葉の別荘に行き、管理人のおばあさんに話を聞くも、そんな男はみたことがないとのことだった。
冠城は、告発文に書かれた「天野弘」について単独で捜査。週刊フォトスの風間楓子から、急速に業績を伸ばしている三雲生命について不穏な情報を入手する。
それは三雲生命の職員が5年間で3人が自殺したこと、それを調べていたフリーライターの尾幡が暴力団に襲われたということだった。
冠城は尾幡に会いに行く。自殺した職員は自殺前に2週間の有給休暇をとっていたこと、そして重要な情報が入ったハードディスクを暴力団に奪われてしまっていたを知った。そしてこの案件は「G案件」と伝える。
その頃右京は、神崎瞳子が17年前楽屋で塩酸を浴びせられ左腕に火傷を負ったことを知る。
「神崎に塩酸を浴びせたのは貴己さんではありませんか?」と追求したところ、その事実を認める瞳子と貴己。
そして貴己は突如胸を抑えて倒れこみ、病院に搬送されることに。
貴己は心臓が悪く、長く生きられない状態だった。
神崎瞳子は敦盛劉造に「貴己が死んだ場合、槙と樹の親権があなたに移るんでしょ?」と尋ねたところ、
「私があの2人を引き取って、樹を敦盛の血を引く後継者として立派に育てて行くつもり、国家のお役に立てる人間に育てあげる」と答えた。
その場に居合わせていた右京は、こっそり芹沢に呼ばれ、槙の出生の秘密を知る。
槙は敦盛の息子・優の実の子では無かった。貴己の元恋人のDV男の間にできた子であり、槙は敦盛家の血が繋がっていなかった。
その頃冠城は、ハードディスクを取り戻すため暴力団の事務所に潜入。ハードディスクを発見するも監禁されていた女性を助けよとしたところで組員に見つかってしまい監禁される。
冠城と連絡が取れないことを心配に思った右京は、元特命係の神戸尊(及川光博)に連絡。
神戸「正月休みに入った神戸です」
右京「いろいろスケジュールもあるでしょうが、一つ頼まれてもらえませんかねぇ、実は、昨晩から冠城くんと連絡が取れないんですよ」
その頃、誘拐犯から敦盛劉造に連絡があり、神崎瞳子の運転で多摩方面にむかえと指示があった。
指定場所された場所は、フリーライター尾幡のアパートであった。
そこには空のスーツケーツと「3億円用意して指示待て」というメモ、そして豪力団に口封じのため殺された尾崎の遺体があった。
遺体現場を踏み荒らしたとして敦盛劉造と神崎瞳子は鑑識にDNAをとられる。
神戸は監禁場所を特定。所轄刑事を装って事務所内に侵入。冠城の救助しその場にいた組員を倒し、ハードディスクも取り戻した。
3、敦盛劉造の秘密
ハードディスクの中身は、三雲生命の精神再構築セミナーと称する再教育セミナーの映像であった。
ノルマが達成できなかった社員を隔離された地区に住まわせ、強制労働や罵倒による人格否定を繰り返す様子が流れていた。
自殺者や被害者が多くいるにも関わらず問題になっていないのは、三雲生命と厚生労働省の間で不正な金が流れている可能性を考えるも、
冠城がフリーラーター小幡が言っていたことを思い出す。
「これは不正な金が流れていない「G案件」だと。」
右京は甲斐峯秋(石坂浩二)から、官財政財界の要人の懇親会「Gentlemen’s social club(ジェントルマンズソシアルクラブ)」が存在し、この懇親会には敦盛劉造を始め三雲生命の会長が出席していたことを知る。敦盛劉造は内閣人事局にも影響力があり、三雲生命と厚生労働省の間を取り持っていた。
右京は敦盛劉造を追求するも、「誰が私の名前を表に出す、官僚というのは先々を見据えて動くもの、黒いものでも白と言い切る。」と発言。
その後、心臓が悪く入院していた貴巳が、先ほど亡くなったと連絡が入る。
訃報を聞いた神崎は涙をこらえ複雑な表情をしていた。
4、誘拐犯の正体
槙と樹が住んでいた千葉の別荘を捜査したところ、別荘が使われた形跡が無いことが分かった。
芹沢達が会った管理人の女性は誰だったのか。
右京らは、7年前に亡くなった敦盛の息子・優が事件と関わりがあるのではないかと考え始め、かつて優が勤めていた弁護士事務所に向かう。
資料を確認すると、優は三雲生命の元社員で自殺した市原敏雄の労災案件を担当。
祖母の市原澄江(茅島成美)と、弟の市原幸雄(碓井将大)から相談を受けていたことを知る。
優は相談を受ける中で、澄江と幸雄と親しい間になっていった。
そして別荘の管理人を装っていた女性は市原澄江であった。
さらに右京は、防犯カメラを利用して樹を誘拐したとみせかけ、本当は樹はマンションから出ておらず、別の部屋で市原澄江が面倒を見ているのでは?と推理する。
その頃、劉造もとに誘拐犯の市原幸雄から連絡があり、スーツケースに3億円入れて指定された場所に来るよう指示。
そして、神崎瞳子は市原澄江に、「警察が間もなくそっちに向かう、早く逃げて」と電話するも、樹が心配で逃げることができなかった!
警察の捜査で澄江と樹を発見。喜ぶ捜査室。
右京は何かを見落としていると考える、目的は金ではないのではないかと推測。
市原幸雄が務めている工業原料メーカーから、危険や薬品が盗まれていることがわかり、敦盛を殺害するためにキャリーケースに爆発物が仕掛けられていることに気づく。
敦盛劉造は誘拐犯の指示通り場所へ向かうも、場所を点々と移動させられていた。
その時、神崎瞳子は動画をインターネットにあげていた。
「樹くん誘拐を企てたのは、私、神崎瞳子です。」
右京は槙の病室に行き、事件の真相を伝える。
今回の事件は市原幸雄と澄江、貴巳と槙、そして神崎瞳子の5人が企てた。
そして、その理由は敦盛劉造の犯罪を暴くこと。
G案件として行われた隠蔽工作と、もう一つ、、、
右京は槙に、ジャーナリスト尾幡さんを殺されたことで、幸雄は敦盛劉造の命を奪おうとしていることを伝え、幸雄の居場所を教えるように迫る。
5、敦盛劉造が犯したもう1つの罪
敦盛劉造は誘拐犯の指示でとある場所に向かった。
そこは、息子・優の葬式が行われた教会だった。
そこで待ち構えていたのは幸雄と神崎瞳子。
そして槙を連れて右京らも駆けつける。
「近づけば爆弾のスイッチを押す」と警告する神崎瞳子に、右京は事件の真相を説明する。
敦盛劉造が犯したもう一つの罪。それは孫である槙に乱暴して妊娠させたことだった。
神崎瞳子と貴巳は13年前の塩酸事件をきっかけで出会った。神崎の楽屋に何かを伝えに来た貴巳であったが、神崎に嫉妬していた女性歌手が現れ神崎に塩酸をかけた。そして貴巳は、負傷した神崎の手当をしていた。妊娠していた貴巳は神崎に、優との子供でないが、二人で育てて行くと伝える。神崎はそれを聞いて舞台に出て行った。
そして7年前、優の葬儀で出会った5人。優を慕い、一家の大黒柱を失って困窮していた市原澄江・幸雄に、神崎の家を提供した。
そしてある時、神崎瞳子のもとに貴巳から連絡が来る。敦盛劉造が槙に乱暴して妊娠させてしまい、助けを求める電話だった。
貴巳は敦盛を追求するも否定。警察に相談しようとしてもまともに相手にしてくれるはずがない。
貴巳は槙と樹を連れて、市原幸雄たちがいる神崎の家に匿った。
穏やかに暮らしてはいたが、貴巳が心臓が悪く、亡くなれば未成年の槙と樹の親権は敦盛のものになってしまうことを危惧した5人は、敦盛を裁くため闘うことを決意。
誘拐事件をでっちあげ、敦盛が偽装誘拐をしている可能性を警察に疑わせることで、敦盛にDNA鑑定させるというものだった。
全ての真相が明らかになり、
「敦盛に正当な子孫を残したかったんだ!」と言う敦盛に右京は、
「何を言おうと、あなたはもうおしまいです。」と諭した。
敦盛はその場に崩れ去り、神崎瞳子は爆弾のスイッチを右京に渡した。
感想
今回の元日スペシャル、本当に面白かったです!!
登場人物の関係性が複雑でちょっと混乱してしまいましたが(>_<)
まさか5人による犯行だったとは!
個人的には、市原澄江役を演じた茅島成美さんの、優しいおばあちゃんの演技に感動してしまいました。